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執筆者の写真片桐京子

屋久島 ゼロtoゼロ by斉藤政喜

更新日:2018年6月21日

屋久島を旅した。

 楠川の海から歩き始めて、白谷雲水峡、縄文杉、宮之浦岳、永田岳、花山歩道を越えて大川の滝の海まで歩くゼロtoゼロの旅。10年以上前にひとりで歩いたルートを、カメラマン、モデル、編集者、さらに現地のガイドふたりを伴って歩いた。これまで自分が歩いた日本のトレイルの中から世界に誇れる10本のトレイルを紹介する連載『シェルパ斉藤の日本10大トレイル紀行』の旅だ。

 これまでの連載は、僕がビギナーふたりを案内するスタイルをとってきた。なのに今回ガイドが同行したのは、この旅がランドネとの合同企画でもあり、ランドネの女性モデルと女性編集者に4日間の装備を背負わせて屋久島を縦走させるのは無理、と判断したからだ。

 ガイドふたりは女性二人の食料やテントなども背負って歩いたが、その重量は30kgを超えていた。彼らが作る野菜を中心としたメニューは毎回食べきれないくらいのボリュームがあったし、缶ビール、焼酎、ワイン、ウイスキーなどアルコールも毎晩たっぷりあった。旅の途中で食料や酒が足りなくなる状況があってはならない、というのが彼らの流儀なのだ。

 僕はいつもの装備をいつもの65リットルのバックパックに入れて背負ったが、彼らと一緒にいると重量約15kgの自分がウルトラライトハイキングに思えてくる。

 自分は自分のスタイルを貫いていこう、と勇気が湧く屋久島の旅でもあった。


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