35年を経た着物に袖を通す
- 片桐京子
- 2018年10月20日
- 読了時間: 1分
最近、亡くなった母を思い、着物を着る機会を増やしています。私は、家で着物を縫製を教えていた祖母と、着物の縫製の仕事をしていた母の横で育ちました。二十代の頃、母は、お嫁入り支度の一つとして着物を何枚か縫ってくれました。今思えばえらく地味なものを作ったものでした。 結婚はしたものの、生活に余裕があるわけもなく、家を作り、子供を育て、小さな店もやるなど息つく暇もなかったのでした。忙しさにかまけて、父母の介護もままならないまま、見送ってしまいました。 そして気がつけば、還暦直前。今になって35年ほど前に作った着物に袖を通してみました。最近のお気に入りは、着物姿で大好きな甲府の『彩量庵 たん澤』の暖簾をくぐること。題して「おかみさんごっこ」

ついでに、やっと三枝亭 二郎さんの生落語と小川もこさんの「もの語り」を聞きに甲斐善光寺に着物で行ってみました。


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