去年は夫の仕事に巻き込まれどこにも行けずじまいだったので、今年はお留守番をお願いして海外旅行に行ってきました。
シンガポール在住の大学のお友達に誘っていただいたこの旅。まだ暗い朝7時空港に到着早々、手を振る同級生に迎えられ、おかかえ運転手様の車に乗り込むと日の出を迎えるマーライオンに到着。眠れなかった疲れも吹き飛ぶというものです。
大学時代硬式テニスでペアを組んでいた友人と、美味しい匂いを嗅ぎつけて付いてきた私の息子22歳の珍道中です。
そんなわけで、概ね運転手様にどこにでも連れて行ってもらい、ゴルフ好きの彼の行きつけゴルフクラブで美味しい料理を食べ、あの船型プールをも見下ろす最上階の会員制のバーで飲食し、ヨットハーバーでお茶を飲んでゆっくりとし、歩きたいというとナシュナルパークにご案内。マングローブを散歩。私たち希望の地元料理にも付き合っていただき、シンガポール裏話やら22歳の若者への生き方のお話まで、大人の対応をしていただき、大人の接待の最高峰とも言える心遣いを学ばせていただきました。通訳、店の予約、要望を聞くことも忘れず、体力を考慮しながら、企画を考えてくれる。支払いもまとめてスマートに。
シンガポールの街は、とてもコンパクトだけに、様々な法律により理想と言えるほどのまちづくりを展開しています。立体緑化で目に入る緑の量は多いし、街はゴミひとつなく、虫がいなくて、地震が少ないのでやりたい放題の楽しい建物も林立しているので、びっくりするほど理想なのかもしれません。そして開発局のギャラリーでは、シンガポールの歴史や将来の街の姿のジオラマも見せていただきました。
でもなんか物足りないなあ、もっと人間臭いエゴが現れていないかと期待すらもして、自由時間には地元のフードコートに足を運び、インド人、中国人、マレー人の街にも行ってみました。そこだけ低層の連続する街並みがあり、喧騒と匂いはあるけど、やはり、綺麗でハエの一匹もいないのです。徹底した殺虫対策のおかげのようです。
最終日、ゴルフクラブからの帰り道、幸運にも偶然インドの奇祭『タイプーサム』に遭遇しました。衝撃でした。これで少しわかった気がしました。心のあり様が。
とにかく、腕にも腹にも頰にも舌にも、全身に巨大な針を刺して、肩に40キロもの飾りを乗せてゆっくり歩く。表情は無!!!多くの人が取り囲み、長い行列が続いている。一ヶ月も前から準備して、数日前から断食もしトランス状態になっているので痛みも感じないのだそうです。これらの人たちは、家族を代表し祈祷する強い信仰心を持った人々なのです。たまたま、車を降ろしてもらったところは、終点の寺院の近くで、針を抜いている場所でした。信者は見せていただくという意味で裸足で歩いています。凝視できないほどの衝撃は、忘れることができないのです。
強い信仰心は、綺麗な街を舞台にしつつも、激しく、華やかに数々の祭りという形で繰り広げられていたのです。ちょっと前の春節祭もすごかったのではないでしょうか?
綺麗な街で繰り広げられる熱い祭り。これこそがシンガポールの真髄かもしれません。
大学時代の武勇伝を思い出しながら、約40年を超えても、全く変わらずあの時間を取り戻した心地よさは、お二人のこれまでの経験と心がけの賜物です。ありがとう。 この旅がすごく刺激であり勉強になったことは言うまでもなく、快く留守番を受け入れてくれて、この経験を実現させてくれた夫に感謝します。 3月13日の冬眠明けには、チームシェルパの接客術が向上しているはずです。またお越しください。
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